LEDバッテリーライト

皆様、ご無事でしょうか。
3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震で被災された皆様にお見舞い申し上げるとともに、
亡くなられた方のご冥福をお祈りします。

さて、東京電力の送電地域では計画停電がしばらく行われるとのことです。
その日の割り当てによっては日が落ちてから停電となる場合もあって、灯りは結構大事だったりします。
懐中電灯もいくつか持っていますが、懐中電灯は正面を集中的に照らすので、部屋全体が明るくならなかったりして、意外と不便です。
そこで、「100円シガーライターソケット用DC-DCダウンコンバータをアップコンバータに改造しよう! 電池で白色LEDも点灯可」を参考にして、近所の部品店で買ってきた超広角白色LEDと手持ちの部品を使ってLEDバッテリーライトを製作してみました。

電源

停電時の照明として使用することを意図しているので、ニッケル水素充電池を採用しました。
たまたま使っていないニッケル水素充電池が8本あった(昔のデジカメ用に使ってました)事と、
緊急時には乾電池を使用できるということが理由としてあげられます。
今回は計画停電で1回3時間程度ですから、停電していないときに充電して使用しています。
また、充電器は4本1組で充電できるので、4本1組で使用しています。

回路


100円シガーライターソケット用DC-DCダウンコンバータをアップコンバータに改造しよう! 電池で白色LEDも点灯可を参考にしました。
SW電源ICの定番、MC34063Aを使用しています。
私はニキシー管用高圧電源を製作するためにまとめてDigi-keyから買っていました。
(周辺のパーツも同様です)
互換ICのNJM2360でも大丈夫でしょう。
このICは5pinの電圧を1.25Vに保つような動作をするので、所望の電流を流したときにR6の両端子間に1.25Vが発生する抵抗値を選びます。
こうすることで定電流動作を行わせることができ、LED点灯には好都合です。
今回はLEDを4並列にしているので、1つ20mA程度となるように抵抗値を選択しました。
実際には手持ちに33Ωの抵抗があったので、2並列にして16.5Ωとしました。
LEDに関しては、2直列×4並列としました。
白色LEDのVfが3V程度ですから、2直列とすると6V、さらにR6の電圧降下分を加えると7.25Vとなり、
1.5Vの起電力の乾電池4本で駆動しても確実に昇圧動作になる、という理由で2直列にしました。
R2〜R5はVfのバラつき対策の保護抵抗です。

結果

製作してから実際に停電になったので使用しましたが、テーブルに置いて使用すると周りに置いてある物によって影になる場所が多数できてしまいました。
照らす範囲自体は非常に広く、高いところに置くと遮るものもなくおおよそ部屋全体に光が行き渡りました。
高いところに置くという工夫は何も今回のライトに限りませんが、少しでも広く照らすコツとして一つ覚えておくといいかもしれません。

余談

え?浪人のくせに何作ってるんだって?いや、本当に不便だったから作っただけですよ・・・
(さすがに平常時は電子工作などなどは自粛します・・・)
たまたまICの在庫などなどがあったので作ってみました、という紹介記事です。
さすがに電源ICなんて持ち合わせないよ!という方でも
【武蔵野電波のプロトタイパーズ】第17回「電池を使い切るエコな回路“ジュールシーフ”」 - PC Watchの回路なんかもおすすめです。USBケーブルなどについているノイズ除去用コアを使ってコイルを製作しても十分に動きます。Trと抵抗、フェライトコアならなんとかなる方は多いと思います。
非常時こそ、ジャンクをうまく活用してみてはいかがでしょうか。