さらば深セン!行くぜ南寧!
ニーハオ!ついに深セン滞在最終日(旅行7日目)・南寧へと向かった日の記事です!
朝は小米のショールームへ
深セン最後の朝ごはんも辛い野菜炒めと包子で済ませた後,昨日約束していた方々と
小米のショールームへ行きました.
小米のショールームがどんな感じのところなのかは0日目の記事を参照していただくとして,
その時に対応してくださった英語が話せる店員さんが私のことを覚えていて,再び英語で応対してくれました.
ちなみに英語が話せる店員さんは多分その人しか居ないような雰囲気だったので,外国人はあんまり来ないのかもしれません.
私はこの時モバイルバッテリー10000mAhモデルを69元(約1060円),Bluetoothスピーカを99元(約1400円)で購入しました.
どちらもかなりの低価格ですが,値段の割にしっかりした作りでした.
羅湖へお茶を買いに行く
その後,ツアー参加者の茂田さんの宿のそばにDHLの窓口があるということだったので,いろいろと買ったものを送って身軽になろうと
小米から一緒に行動していた友人の松田くんと一緒に,教えてもらったDHLの窓口まで行ったのですが,その時点では残念ながらシャッターが下がっていました.
その後,茂田さんのご厚意で,茂田さんが泊まっているお部屋*1に荷物を置かせてもらい,
松田くんが事前に調べていた羅湖にある「紱兴茶叶世界(徳興茶葉世界)」へお茶を買いに行きました.
地下鉄1号線で羅湖駅まで行き,そこから歩いて茶葉世界へ向かいました.途中に広州への長距離高速列車が発着する深セン駅がありました.
深セン駅の看板の「深圳」の文字は訒小平の筆だそうです.
若干雨がぱらついていましたが,5分ほど歩くと茶葉世界へ到着しました.
若干薄暗いのですが,写真右側に見えるエスカレータに乗るともうすぐにお茶のいい香りがしてきました.
茶葉世界の中はこんな感じのお茶屋さんが華強北電気街の要領で並んでいました.
何というか,ベトナム・ハノイ旧市街*2といい,中国といい,同じジャンルのお店を一箇所に集積するのは中華圏の特徴なのでしょうか…
東京にもかっぱ橋道具街や浅草橋の手芸店街,アメ横の問屋街に秋葉原などがあることはあるので,もしかすると日本でも昔はもっとこの形態はあったのかもしれません.
適当に入ったお店でお茶を眺めていたら,親切な店員のお兄さんに言われるがまま試飲することとなり,
鉄観音茶と2種類のプーアル茶を試飲させて頂きました.
プーアル茶は5年ものと40年ものが出てきて,そもそも40年前ってギリギリ毛沢東生きてるじゃないか!と驚きつつも,
さほど差はないだろうと思いながら飲み比べてみると,素人でも分かるレベルに味の深みに差がありました.
しかし40年ものは250gくらいで500元(約7700円)*3とのことで,少し悩んだのですが,ハノイにバスで行くため,押し固めてある
プーアル茶はバラバラになってしまう可能性もあるので40年ものは断り,5年ものを購入しました.5年ものは同じくらいの重さで1000円ちょっとだったかと思います.
その他に鉄観音も2袋購入.おまけに小さい金柑のような柑橘類の中で熟成させた茶葉をくれました.これまたすごく良い香りでした.
他にもいろいろと親切に試飲をおすすめしていただいたのですが,松田くんのフライトも近かったので,ほどほどで撤退.
40年ものを断っても嫌な顔ひとつせずに対応してくださったので大変好印象です.*4
羅湖のお店なので,今回のように船で深セン入りするのではなく,地下鉄で羅湖の国境から入境,出境することがあったら
また必ず行こうと思いました.
配送業者で謎の制約に遭遇
羅湖から華強北の茂田さんの宿へ戻る途中,先ほど閉じていたDHLの窓口が開いている事に気がついたので,
茂田さんのお部屋へ荷物を取りに行った後,窓口へ行きました.
松田くんの荷物(小米の空気清浄機などなど)は比較的すんなり送ることが出来たのですが,
私のお茶は「お茶は高いからダメ!」と言われてしまい,仕方なく前日に買った
アクションカムを送ることにしました.いくらアクションカムが安物だからといって,私が買ったお茶よりは総計額が高くなるのですが,
とにかくお茶はだめということでした.中国でお茶を買うと先ほどの40年もののように高額のものがあるために,
お茶は保険で補償しきれないということなのだと思います.さすがはお茶の国です.
ちなみに,配送先の住所などを書くのがちょっとめんどくさいかなあと思っていたのですが,
驚くべきことに店舗のWeChatアカウントに住所と郵便番号,氏名を送ってくれれば
伝票は店員さんが書いてくれるというシステムでした.字が汚い私には大変ありがたくシステムだった上,
後日そのアカウントから追跡番号が送られてきたりと何かと便利でした.
チェックアウトして腹ごしらえ
その後,DHLの窓口の前で茂田さんと別れ,空港へ向かう松田くんと地下鉄1号線に乗りました.
私は1駅で降りて,松田くんと別れて宿へ戻りました.宿へ戻って荷物を更に整理し,フロントへ行きチェックアウトをしました.
チェックアウトが終わってから,スーツケースだけはフロントに預け,リュックサックを背負って宿を出ました.
上の写真は宿を出たところのビルの駐車場の警備員詰所ですが,「喝酒不开车,开车不喝酒」というラベルが貼ってあります.「喝」は「飲む」という動詞なので,
要するに「飲んだら乗るな,乗るなら飲むな」の中国語表記ということですね.なんというかほぼ直訳で面白かったので写真を撮ってしまいました.
その後そのビルの直ぐそばにあるケンタッキーのテイクアウトコーナーでマンゴーソフトを食べました.10元しなかったのですが,
注文の列で前に何人かいた中国人の方々は全員小銭を出さずにWeChat Paymentで支払っていて,WeChat Paymentの驚異の普及率を改めて思い知らされました.
配送業者へ行った時点でお昼を過ぎていたので,LINK CITYでお昼ごはんを食べました.
ちょうどオリンピック期間中だったこともあり,LINK CITY内のTVではオリンピックが放映されていて,通路のベンチに座ってそれを眺めている人も
かなりの数見かけました.
少しぶらついてお昼ごはんはパーコー麺セットに決定しました.左側の副菜は前日の夜の牛魔王でも食べた豆腐麺の和え物でした.
深セン最大の書店へ
ご飯を食べた後,高須さんに教えてもらっていたiPhoneの修理マニュアル本を売っているという深セン最大の書店「深圳书城(深圳書城)」へ向かうべく,
LINK CITYを歩いて会展中心駅まで行きました.会展中心を通る地下鉄4号線で2駅の少年宮駅が最寄りということなので,
ここへ来て初めての4号線へ乗車しました.
4号線は香港側から羅湖へ向かう地下鉄の路線の支線の終点,落馬洲駅が接している福田口岸という国境まで行くこともあってか,香港MTRのCMが車内LCDで流れていました.
その他にも香港ディズニーランドの広告が駅にあったりと,若干香港色が強めでした.
駅を出てちょっと歩くと深圳书城に着きました.ごくごく短い距離だったのですが,スコールに降られて若干濡れてしまいました.
高須さんから聞いていたとおり,かなりの広さで,新宿紀伊国屋書店の全フロア分の面積が1階の面積と大して変わらないんじゃないか,という感じでした.
高須さんによるとiPhone修理マニュアルは地下1階に売っているとの事だったのですが,そもそも地下1階に降りるための階段が見つからず10分ほど捜索するはめになりました*5.
地下は児童書コーナーがメインとのことだったのですが,階段のすぐ前がまさに児童書コーナーで,ガッツリ床に座って立ち読みならぬ座り読みをしている児童がたくさん居ました.ワイルド!
iPhone修理マニュアルのコーナーの近くにはInstructableの書籍版やFPGA関連書籍などもありました.
どれも面白そうではあるのですが,そこまで中国語は読めないので今回はiPhone修理本を70元(約1070円)で購入し,地下鉄の駅へ戻りました.*6
再び華強北へ
iPhone修理マニュアルを背負ったまま,まだ見ていない電気街ビルを見るべく華強北へ戻りました.
その道中,賽格電子市場で0日目のMakerBarのオープンデーに来ていたM.J.というお兄さんのお店を発見しました.
ツアー参加者の土田さんにRaspberry Piがやたらと安いと聞いていたのでこちらで1台購入しました.確かに3000円ちょっとで日本で買うののおよそ半値でした.
箱をみると違法コピーではなくElement14製のようだったのですが,何故そんなに安いのでしょうか…*7
ちなみに華強北ではM.J.さんのお店のようにRasPiやArduinoをメインで取り扱うお店はかなり珍しい部類に入ります.
華強北を含め,タイ,ベトナム,マレーシア,中国の電気街をこれまでに見てきましたが,そのどこでもArduinoのようなDIY向けボードをメインに扱う店舗はほとんど見かけませんでした.
最新のそういうボードを店頭で売っているお店が何店舗もあるのは秋葉原の特徴的な点かもしれません.
賽格電子市場は下の方のフロアは電子部品で少し上に上がるとPC,スマホアクセサリやLED,更に上に行くとPCパーツが中心に販売されていました.
その後もうろうろと歩きまわり,最後にジョークグッズなちびiPhoneもどきを買うべく昨日も行った明通数码城へ向かおうとしたのですが,
どこでちびiPhoneもどきを見たのか完全に失念していて,しばらくは賽格電子市場をうろうろしてしまいだいぶ時間をロスしてしまいました.
一方で,賽格工廠店のあたりでSJCAM*8のオフィシャルショップらしきお店を見つけたので,
ハノイへ到着したらハロン湾へ行く予定があったこともありSJCAMの最上位モデル(約1万円)を購入しました.
スペックの所を見るとSONY製のセンサを搭載していることがウリのようです.
さらに,純正品であることを確認できるように,削るとシリアルナンバーが出てきてWebサイトで照合できるようになっているシールも貼られていました.
その後明通数码城で見たということを思い出したので,16時ごろに明通数码城に急行しました.
中越国境の街,凭祥行きのバスは18時40分発,南寧行きのバスの早い便は17時発で,チケットも取っていないという状態だったので,
宿においてあるスーツケースを取りに行ったりということを考えるとちょっとギリギリになってきて若干焦りましたが,
無事に明通数码城に到着できました,前日は断念したちびiPhoneもどきについて,昨日の解散後に2つ隣のお店でリベンジしたら30分待ったが買えたとの報告があったので,
私も渡邊先生から予め送ってもらっていたちびiPhoneもどきの写真と片言中国語を駆使して,昨日買えなかったお店の隣のお店でリベンジしたところ,
「有(あるよ!)」という返事が!詳しくは私の乏しい語学力ではわからなかったのですが,店頭で座って待てということようだったので,
店頭に出ていた椅子に座って5分ほど待つと,写真通りのちびiPhoneもどきが出てきました!値段は320元(約4900円)でした.
デジタルガジェットなジョークグッズとしては全然許せる値段です.一応スマホなわけですし.
ゲットした時点で16時半を過ぎ,明通数码城から1号線の華強路まで戻り,1駅乗って宿でスーツケースを受け取りました.
華強路へ戻る道中,スマホの部品を路上で分別するおじさんたちを見ました.0日目に行ったスマホ部品闇市場と
近かったような気がするので,そのせいかもしれません.
驚異の中国バスとの遭遇
宿の最寄りからバスターミナルのある竹子林駅までは地下鉄で一本だったのですが,時間も時間だったのでタクシーで竹子林の福田汽車站(バスターミナル)へ
向かいました.
バスターミナルはセブンイレブンもあるガラス張りの大変きれいなターミナルでした.
付いてまずやるべきはチケットを買うことで,筆談で窓口で交渉しなければいけないのか…と思ったのですが,なんと窓口は並んでいる人がいて混雑している一方で
自動券売機は誰も使っておらずガラガラでした.自動券売機は英語版もありましたが,漢字にもともと耐性がある日本人で簡体字がある程度読めるならそのままで
楽勝で購入できそうな雰囲気でした.*9
凭祥行きのバスは売り切れていたので,南寧行き18時発の便のチケットを買いました.
値段は203元(約3100円)で,トランクに荷物も積めて850km先の南寧市まで行けるのですから破格ですね.
ちなみに「车型」の欄の「卧铺」が寝台という意味です.
さて,この寝台バスですが,外観は下の写真のように,日本でも走っているような大型観光バスサイズです.
しかし中に入ると…
驚異の2段3列寝台バスなのです!
上の写真の赤い袋は靴袋で,バスに入るところで靴を脱いで袋に入れて通路を歩きます.
座席なら1列に4席並べて真ん中に通路が一つ,という形態ですが,通路2列とベッド3列が押し込まれているので,
通路が狭く,リュックサックを背負ったままだと身動きを取るのはかなり厳しい状態でした.
当然2段目に登るハシゴというようなハイソなものはなく,運悪く2段目にあたっていた私は周りのバーに適当に捕まってうまく
上に登ることになったのでした.気分はまるで体育の時間の平行棒です.
ちなみに19時発の南寧行きのバスは券売機で確認する限り50元ほど高かったので,そちらは2段2列寝台だったのでは…と推測しています.*10
ちなみにベッドは頭を置く部分が若干傾斜して高くなっていました.また,胴体が来るあたりにシートベルトがあるので,大きな揺れでも一応落っこちたりはしなさそうでした.
しかし,175cm程度の私がギリギリ足を伸ばしきらない程度の長さしか寝台がないので,あまりバスの中で睡眠は取れませんでした.
ちなみにトイレは車内に一応設置されています.*11
30人位が乗ることができるバスなのですが,私を含め10人いないレベルのガラガラ度のままバスは出発してしまいました.
一体採算取れてるのだろうかと不思議に思っていたのですが,1時間ほど走ったところで追加のお客さんが乗ってきて,
半分程度の乗車率にはなったので,一応黒字なんだろうなあと思うことにしました.
そこからさらにバスが2時間ほど高速をひたすら走った,周りに何にもない所にあるサービスエリアに入り,晩ごはん&トイレ休憩を取りました.
私は小銭をあまり持っていなかったこともあり,チャーシューまんを1個だけ買いました.
SAの食堂売店みたいなところで買ってもやっぱりおいしいのはさすが中華料理という感じです.
チャーシューまんをバスへ持ち帰り,ベッドで食べているとバスは再度出発しました.*12
その後もバスに揺られつつ寝られなかったので時折携帯で地図をチェックしていたのですが,なかなかどうして広東省から外に出ないのでした.
中国の省はさすがに広大ですね.なにがすごいって850km先の都市*13に行くのに1つの省を超えるだけですからね…
そんなこんなでボケーっとしてみたり,頑張って寝ようとしてみたりを繰り返し,夜は更けていったのでした.
以上,深セン最終日の記事でした!深センレポがお目当てのかたは最後までご覧頂きありがとうございました!
明日は南寧に到着してハノイに着くまでの顛末記(ほぼ移動記ですが)になります.お楽しみに!
*1:よさ気なホテルなのに何故かベッドが円形だったというツッコミポイントがありました
*2:旧市街は建設当時の時代の名残でこの通りは全部メガネ屋!こっちの通りは全部金物屋!みたいな感じになっています.徐々に改装されているので厳密に分かれてはいませんが,
*3:セールストーク半分だと思いますが,香港で買ったら5000HKD(約6.6万円)するとのことでした.お店の名刺も繁体字だったのと,中港国境の羅湖という立地を考えると,どうやら主に香港人向けに商売をしているようです
*4:店員さんも40年ものを飲むのはいつも楽しみなんだ!と言っていたので,いいお茶をちゃっかり飲めたからなのかもしれませんが…
*5:私が方向音痴なせいもあるかとは思いますが…
*6:この時気がついたのですが,少年宮駅のC2出口は深圳书城に直結していました.技術書目的の人はこちらの出口から出るのがおすすめです.
*7:帰国してからSeeed Studioのページをみると同じくらいなので,国内売価は輸送費等々の事情なのかとは思います
*9:私も結局中国語のまま操作しました.
*10:再度乗って検証する気はないのでどなたかぜひ…
*11:金隠しのない和式のような便器です
*12:勝手にベッドを移動していたおじさんのせいで,チケットが売れているベッドに人が居ない!止まって!とSAを出る直前にアシスタントらしきおねえさんが慌てるシーンもありましたが,一応チェックするのだなと私は一人感心してしまいました
*13:ちなみに東京-北九州間が大体850km